婿養子と入夫
家系図作成で戸籍を集めてみると、入夫や婿養子という言葉を見かけることがあります。
入夫婚姻は婿養子のように、夫が妻の家に入籍することをいいますが、婿養子とは少し違います。
婿養子というのは、婚姻するときに夫が妻の家に入り、妻の両親と養子縁組をする場合のことをいい、その婚姻は婿養子縁組婚姻といいます。
これに対し、入夫婚姻というのは、婚姻の際に夫が妻の家に入籍するだけで、妻の両親と養子縁組は行いません。
この入夫婚姻の夫を入夫といいます。
入夫婚姻は、基本的に結婚する女性がその家の戸主である場合に行われました。
家の戸主である女性が結婚して夫の家に入籍してしまうと、戸主を継ぐものがいない場合、その家は途絶えてしまいますので、女性の戸主は入夫を迎えることで家を維持したのです。
つまり、家の維持のために行われた制度なんですね。
婚姻後は引き続き女性が戸主となるか、または入夫が妻に代わって戸主となります。
家系図の作成で戸籍を読んでいますと、受け継がれた家を守り継承していくことがいかに重要であったかを実感させられます。
婿養子や入夫を迎え入れるのもそうですが、例えば、こんなケースもありました。
夫婦となるお互いが家を継がなければならない立場で、やはり家を守るために結婚が出来ませんでした。
それでも事実上の婚姻をして内縁の夫婦となり、子に家を継がせて戸籍上でも夫婦となることが出来ました。
なんとか家を絶やすまいと苦心されてのことでしょう。
何百年もの間、家を絶やさずに守り続けることは並大抵のことではないと思います。
どの家にも断絶のピンチがあり、幾度も苦境を乗り越えて、今があるはずです。






